| 社長 |
「例外的な納付の方法として『延納』という分割払いが可能とのことだったけど、どのくらいの期間の分割払いが認められるの?」 |
| 税理士 |
「はい。原則は、5年です。ただし、相続人が取得した遺産のうちに占める不動産の割合が高かったり、未上場株式の割合が高い場合には、15年や20年も認められます」 |
| 社長 |
「なるほど、場合によっては、かなり長い期間の分割払いが認められるんだね」 |
| 税理士 |
「ただし、分割払いする相続税が50万円以上であり、かつ、分割の期間が3年超である場合には、国に対して担保の提供が必要です」 |
| 社長 |
「担保を出さないといけないのかあ…。銀行借入みたいだね。うん!? 銀行借入ということはまさか…!!」 |
| 税理士 |
「そのとおりです。分割に伴う利息の支払いも必要です」 |
| 社長 |
「ひゃあ〜。国に対する借金だ!」 |
| 税理士 |
「利息は、公定歩合を考慮して計算されますが、原則的な延納の場合、年3.3%です」 |
| 社長 |
「高いような、安いような…。国に借金をするか、銀行から借りて、相続税を納めてしまうかのシミュレーションも必要かもね。今のうちの会社だったら、もっと低い金利で借りられるけどなぁ…。ところで、私の友人の言っていた『物納』という制度は、どのような制度なの?」 |
| 税理士 |
「はい。物納は、相続税納付の例外中の例外ですので、その要件は厳しいです。基本的な考えは、金銭一時納付はもちろん、延納によっても金銭で納付できない事由があると認められる場合にのみ、物納を選択することができます」 |
| 社長 |
「なるほど。現金があれば、とりあえず、それで納めてくださいということなんだね」 |
| 税理士 |
「さらに、国は、物納で納付された財産を最終的には売却して、お金に換えます。新聞なんかに掲載される国有財産の売却の案内、あれがそうなんですね。ですから、最終的に、お金に換えられる財産ということが原則となります」 |
| 社長 |
「なるほど。具体的にはどのような財産?」 |
| 税理士 |
「はい。実は、物納財産には優先順位が決まっています。第一順位は、国債・地方債・不動産・船舶。第二順位は社債・株式・投資信託の受益証券。最後、第三順位は動産です」 |
| 社長 |
「その優先順位に従って、物納を検討しなければならないということなんだね」 |
| 税理士 |
「ただ、この物納という制度、戦略的に活用すれば、あまりいらない不動産などを国に持っていってもらうことなんかも可能なんです。そこには、事前の戦略が大事なんですが…」 |
| 社長 |
「事前の戦略。聞きたいねえ」 |
| 税理士 |
「では、一度休憩を挟みましょう」 |
| 社長 |
「全く、もったいぶって!(苦笑)」 |