| 社長 |
「そういえば、先日、信託銀行の営業の人が来て、遺言信託というのを薦められたんだけど、以前、信託のことを少しだけ話したくれたよね?あの話と関係あるの?」 |
| 税理士 |
「そうですね。関係ないとは言えません。そもそも信託って何かご存知ですか?」 |
| 社長 |
「先日、信託についての法律の大改正があったって話してくれたけど、具体的にはイメージが沸かないなあ…」 |
| 税理士 |
「信託というのは、財産の所有者が、信頼できる者にその財産を移転し、その信頼できる者が目的に従って、財産を管理や処分する制度です。そして、その管理や処分の過程の中でその財産から利益を受ける者に利益を給付します。この場合、財産を預ける者を委託者、財産を預かる者を受託者、利益を受ける者を受益者といいます。それぞれの関係を図に表すと次のようになります」 |
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| 社長 |
「なるほど。自分の財産を自分の信頼できる者に預けて、管理などを任せてしまって、そこから利益が生じる場合には、誰かにその利益を給付してもらう、そういう制度なんだね」 |
| 税理士 |
「そういうことです。信託は色々な場面で活用されていますよ。例えば、障害を持つ子の親が、自分の財産を信託銀行に信託して、その財産から生じる利益については、子に給付するという特別障害者扶養信託契約というものや一定の信託に財産を寄附し、その財産から生じる利益については、公益目的に使用するという公益信託などがあります」 |
| 社長 |
「なるほどねえ…。投資信託なんて言うのは?」 |
| 税理士 |
「もちろん、信託の一種です。投資家から資金を集めて、株式などに運用し、運用によって得られた利益を投資家に分配するという仕組みです」 |
| 社長 |
「でも、誰かが単にお金を集めて、投資するだけというわけではなく、あえて信託という方法を使うには理由があるんだよね?」 |
| 税理士 |
「はい。信託という方法を使いますと、信託法という法律に従うことが前提となります。ですから、財産を預かる受託者には、様々な法律の規制が課されますし、仮に受託者が倒産した場合でも、信託された財産は保護される仕組みになっています。大人数の投資家の資金を運用するという投資信託には信託が向いているといえます」 |
| 社長 |
「信託というのは、色々な活用方法がありそうだね。それに加えて、信託についての法律の大改正があったときてる。事業承継の場面でも、色々と期待できそうだね」 |
| 税理士 |
「そうですね。少しずつご説明していきましょう」 |