| 社長 |
「おお! 早速なんだけど、先日の日経新聞の1面に同族会社株の相続減免という記事が出てたよね。記事を読む限り、まだ、決まったということではないようだけど、何か情報はあるの」 |
| 税理士 |
「私も記事を読みました。記事によれば、中小企業の同族会社株式について、評価額を80%引きして、会社を承継する後継者の相続税負担を軽減するということだそうです。確かに実現すればかなりのインパクトがありますね」 |
| 社長 |
「うん。80%引きしてもらえるのであれば、ずっと話をしてもらっていた生前贈与による移転などをしなくても、相続の段階で80%引きしてもらって、後継者に株式を移転した方が良いよね?」 |
| 税理士 |
「う〜ん…とは言えですね、社長。この記事は、自民党の事業承継問題検討小委員会での議論の過程で記事にされたものであって、社長のおっしゃる通り、決まった訳ではありません。6月下旬を目途に、小委員会で一定の取りまとめが行われ、秋以降に税制改正を議論する税制調査会で審議されます。夏に行われる参議院選挙との関係もあることから、この制度が実現するかどうかは未定です」 |
| 社長 |
「なるほど。制度の実現には、まだまだハードルがあるということかあ」 |
| 税理士 |
「そうですね。しかしながら、このような制度の実現に動き出している以上、今、事業承継を進めている、特に株式の移転を進めている方は、再検討の余地が出てきたことは間違いありません。ただし、制度が実現するかどうかが不透明である以上、今進めている対策を止めてしまうことは得策ではありません」 |
| 社長 |
「そうか。80%引きになるのであれば、何もしなくていいやと判断するのは早計。今できることがあれば、それは進めましょうということだね」 |
| 税理士 |
「はい。更に今の段階では、相続税の軽減措置である、小規模宅地等の減額や特定事業用資産の減額と併用して適用できるかのどうか、評価減の減額金額の限度額はいくらになるかなど制度の詳細もはっきりしませんので、この制度に頼りきりとなるのは、お勧めできません」 |
| 社長 |
「なるほどね。現状把握から始めて、時間をかけてできる対策を実行していくこと止めてはダメということだね」 |
| 税理士 |
「そうですね。引き続き、この制度に関してはウォッチし続けます。新しい情報があれば、すぐにお伝えしますね」 |