| 社長 |
「実際にLLPを作ろうと思った場合には、どのような手順や手続が必要なのかな?」 |
| 税理士 |
「はい。LLPは、【有限責任事業組合契約に関する法律(以下LLP法)】という法律に基づいて作られます。ここでポイントは、組合契約に関する法律ですから、契約によって成り立つ組織体だということです」
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| 社長 |
「株式会社の場合は、株主と会社の契約ではないものね。契約というイメージが掴みにくいなあ」 |
| 税理士 |
「ここで、契約とは、組合員同士でどのような組合にするかということについて組合契約を締結するというイメージです。組合契約の内容は、必ず定めなければならない『絶対的記載事項』と組合員同士が任意で定めることができる『任意的記載事項』とに分けることができます」 |
| 社長 |
「なるほど。『絶対的記載事項』と『任意的記載事項』はどのようなものがあるのかな?」 |
| 税理士 |
「はい。まず、『絶対的記載事項』は、8項目あります。【1】LLPの事業、【2】LLPの名称、【3】LLPの事務所の所在地、【4】組合員の氏名又は名称及び住所、【5】組合契約の効力が発生する年月日、【6】LLPの存続期間、【7】組合員の出資の目的及びその価額、【8】組合の事業年度です」 |
| 社長 |
「『絶対的記載事項』というだけあって、組合員同士でLLPの根っこのところをきちんと決めなさいということなんだね」 |
| 税理士 |
「はい。組合契約書は、株式会社でいうところの定款、もっと言ってしまえば、憲法のようなものですあり、その中でも『絶対的記載事項』は、LLPの運営上、非常に重要な決め事と言えます」 |
| 社長 |
「『任意的記載事項』はどうなんだい?」 |
| 税理士 |
「はい。『任意的記載事項』は、LLP法に反しない範囲で様々なことを契約することができます。『任意的記載事項』の中で最も重要なものは、組合員の損益分配割合を決めることだと思います」 |
| 社長 |
「損益分配割合を決めるというのは、LLPの利益や損失を組合員でどう分けるかということだね」 |
| 税理士 |
「はい。LLP法では、組合契約に特に定めがない場合には、各組合員の出資割合に応じてLLPの損益を分配する決まりになっています。しかし、組合契約で組合員同士が同意して出資割合とは別の割合で損益分配を行うことを定めた場合には、その割合に従って損益分配が行われます」 |
| 社長 |
「なるほど。LLPはあくまでも契約によって設立するし、契約によってLLPの運営方法も違ってくるようだから、組合契約書を安易に作成すると大変なことになりそうだね」 |
| 税理士 |
「そうですね。後々組合契約書を変更することは可能ですが、組合契約書を変更するためには、原則として総組合員の同意が必要ですので、組合契約書の作成にあたっては、各組合員が納得するまで充分に話し合いを重ね、LLPが動き出してから問題が生じないようにすべきです」 |
| 社長 |
「組合契約書を作成した後は、どのような手順で進むのかな?」 |
| 税理士 |
「はい。組合契約書を作成した後は、契約に基づいて各組合員が出資の払込または給付が行われます。LLPは、組合契約書は、契約を締結しただけでは効力が生じません。契約の締結に加えて、契約に基づいて各組合員が出資を履行することで、初めてその効力が生じます」 |
| 社長 |
「約束だけではなく態度も示せというわけか」 |
| 税理士 |
「(笑)。出資の履行が済みますと、LLPに対外的な効力を持たせるために、組合契約を登記します。登記しなければ、当然のことながら第三者に対する対抗要件を生じません。そして、この登記の段階で登録免許税が6万円発生します。実は、LLPの設立コストは、この登録免許税6万円だけです」 |
| 社長 |
「なるほど。株式会社の設立コストと比べると、随分安いコストで設立可能なんだね。ところで、LLPの登記事項とはどのようなものがあるんだい?」 |
| 税理士 |
「はい。組合契約書の『絶対的記載事項』のうち、【1】LLPの事業、【2】LLPの名称、【4】組合員の氏名又は名称及び住所、【5】組合契約の効力が発生する年月日、【6】組合の存続期間が登記事項になります。ちなみに、組合員の出資の価額、つまり組合財産の根幹をなす出資の価額は登記事項ではありません」 |
| 社長 |
「ほお。ということは、金融機関や取引先がLLPの信用力を見るのは難しいかもしれないね。まあ、出資金の額だけで信用力が分かるわけではないけどね」 |
| 税理士 |
「そうですね。でも逆に、それがLLPの特徴と言えるかもしれません。ビジネスをお金や形のある財産で勝負するということでしたら、株式会社の方がふさわしいかもしれませんよ。LLPは、『個』や『ノウハウ』などの人的・知的資産を資本とするビジネスで威力を発揮するような気がします。LLPの活用法などを一緒に考えてみませんか?」 |