| 社長 |
「LLPは、損益分配割合を自由に決めることができるという話だったけど、今日は、その辺りについて詳しく教えて欲しいんだけど」 |
| 税理士 |
「はい。LLPの損益分配割合は、原則として、会計帳簿に記載された各組合員の出資の価額に応じます。ただし、総組合員の同意により出資の価額と異なる割合により損益部分配割合を定めた場合には、その割合に応じて分配されることになります」
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| 社長 |
「損益分配割合は、各組合員にとっては重大な関心事だから、出資の価額と異なる損益分配割合を定める場合には、総組合員の同意が必要というのは分かる気がするね」 |
| 税理士 |
「さらに、出資の価額と異なる損益分配割合を定める場合には、『様式第一』という書面(下図参照)に損益分配割合を定めた理由などを記載し、組合員全員が署名又は記名押印をしなければなりません。また、組合契約自体に出資の価額と異なる損益分配割合を定めた場合には、組合契約書に【1】組合員の出資の割合【2】出資の価額と異なる損益分配割合及びそれを定めた理由【3】適用開始日を記載して、組合員全員が契約書に署名又は記名押印をしなければなりません」 |
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| 社長 |
「なるほど。本来、各人の出資の価額に応じた損益分配割合であるべきところをあえて異なる損益分配割合を定めた場合には、その理由をしっかり明示しなければならない仕組みになっているんだね」 |
| 税理士 |
「そうですね。このように自由に損益分配割合を定めることができるというのはLLPの大きな特徴です。しかも、LLPに利益が生じた場合の利益分配割合とLLPに損失が生じた場合の損失分配割合は、それぞれ別に定めることができます。その場合には、利益分配割合、損失分配割合のそれぞれについて、様式第一を作成するか、または組合契約書に定めなければなりません」 |
| 社長 |
「ということは、LLP以外の所得がいつも高い組合員AとLLP以外の所得がさほど高くない組合員Bがいるとして、LLPに利益が生じた場合には、税率の低い組合員Bに利益を多く分配し、LLPに損失が生じた場合には、LLP以外の所得と相殺するために、組合員Aに損失を多く分配するようにしちゃえば、組合員を含めたところでトータルの税金は安くなるよね?」 |
| 税理士 |
「う〜ん。何だか目の付け所が変わってきましたね(苦笑)。LLPの制度上は、そのような分配割合の定め方も可能です。しかし、税務上、それをどのように捉えるかは別の議論です」 |
| 社長 |
「? 税務上、認められない可能性もあると…?」 |
| 税理士 |
「今の段階では何とも言えませんが、そもそも税務上は出資の価額と異なる損益分配割合を定める場合には、それを定めた理由について、充分に説明がつく合理的な理由が必要とされると思われます。どのような理由が合理的かという点については、今後の情報が待たれるところです」 |
| 社長 |
「年齢が上だからとか、LLP以外でたくさん所得を得ているからというのではダメそうだな」 |
| 税理士 |
「(笑)そうですね。あくまでもLLPに対する貢献度や引き受ける業務の量などが重視されるものと思われます。また、税務上は、損失の分配についても、各組合員側で損失として計上できる額は、各組合員の出資額を限度とする制限を設けています」 |
| 社長 |
「なるほど。LLP は、自由の利く組織だから、全てを認めてしまうと、税務上、問題が生じる可能性があるため、一定の制限を設けているんだね」 |
| 税理士 |
「はい。ただし、LLPに関する税務上の取扱いは、明らかになっていない部分が多いので、今後の情報に注意が必要です」 |