| 社長 |
「さて、LLPに関しては、一通り教えてもらえたようだけど、もうひとつLLCというのがあったよね。LLCについても、教えてもらえるかな?」 |
| 税理士 |
「はい。LLCは、Limited Liability Companyの略です。Companyですので、あくまでも会社です。すなわち、法人格を持っている事業体となります。来春施行予定の新会社法では、『合同会社』という名称になります。また、会社であるということで税金の面でLLPと違う取扱いになりそうです」
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| 社長 |
「そうか。Cは、"Company"のC。だから、会社ということだったね。ところで、LLPと比較した場合、税金面では、どのように違うのかな?」 |
| 税理士 |
「はい。LLCは、あくまでも会社であり、法人格を持つ組織ですので、LLC自体を法人税の課税の対象とする方向で議論が進んでいるようです」 |
| 社長 |
「なるほど、LLPはトンネルだったから、LLP自体に課税はされずに、組合員に課税される仕組みだったものね。他にLLCはどのような特徴を持っているのかな?」 |
| 税理士 |
「そうですね。まず、株式会社や有限会社が株主または出資者1人で設立することが可能であるという点と歩調を合わせる意味で、LLCも出資者1人での設立が可能です。LLPは、組合員が1人になってしまうことは解散事由に該当しますので、組合員2人以上であることが必要でしたから、この点はLLCとLLPの違いのひとつと言えます」 |
| 社長 |
「もちろん、LLCの出資者は、有限責任ということで良いんだよね?」 |
| 税理士 |
「はい。LLCもLLPと同様に有限責任です。そのため、出資者は、金銭その他の財産で出資しなければならず、いわゆる名声、信用、気合い!、といった財産性の無いものを出資することはできません」 |
| 社長 |
「LLPも口だけではダメで、ちゃんとお金や財産を出しなさいということだったものね。実際の業務運営はどのように行われるんだろう?」 |
| 税理士 |
「はい。LLCは、会社でありながら、LLPと同じような組合をイメージした組織です。つまり、出資者は、LLCの社員となり、LLCの社員全員が経営に参加することが前提です」 |
| 社長 |
「LLPも組合員全員が業務執行に参加しなければならなかったものね。ところで、先ほどからLLCは会社であるということだけど、会社である以上は、株主総会や取締役会、監査役などの仕組みが必要になるの?」 |
| 税理士 |
「いいえ。あくまでも組合をイメージした組織ですので、それらの仕組みは不要です。LLPと同じで社員間でLLCの仕組みを自由に決めることが可能です」 |
| 社長 |
「会社ではあるけれど、かなり自由な組織。そんなイメージだね。ところで最大の関心ごとなんだが…、LLCで獲得した利益の分配についても自由度が高いのかな。LLPでは、出資割合にかかわらず、貢献度などを加味して分配の割合を自由に決めることができたよね? LLCでも同じように考えていいのかなあ…」 |
| 税理士 |
「はい。利益の分配についても、LLPと同じように出資割合にかかわらず貢献度等を加味して、自由に決めることが可能です。ただし、今、議論されている方向では、LLC自体が法人税の課税の対象とされるようですので、分配の対象となる利益の額は、法人税支払後、つまり、税引後利益になると思われます」 |
| 社長 |
「LLPはトンネルだから、LLPが獲得した利益を税引前で分配することが可能だけれども、LLCはトンネルではなさそうだということだね」 |
| 税理士 |
「そうですね。まだ、正式に決まったわけではないですが、アメリカでLLCの活用が爆発的に進んだのは、パススルー課税、つまり、LLC自体に法人税を課税せずに、出資者に直接課税する仕組みが導入されてからです。日本でもLLCが活用されるためには、パススルー課税の導入が不可欠との意見もあり、産業界からの要望も挙がっています」 |
| 社長 |
「この辺りは、今後の議論を見守る必要があるね」 |