| 社長 |
「さて、LLPの決算が各組合員に配分された後に、各組合員はどのように税務申告を行うのかなあ」 |
| 税理士 |
「はい。組合員が個人であるか、法人であるかによって違いがありますので、まずは、個人組合員の場合についてご説明します」
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| 社長 |
「LLPの決算に基づいて、個人組合員は確定申告をするということになるのかな」 |
| 税理士 |
「そうですね。個人の場合には、所得の種類によって、10種類の所得に区分して確定申告を行います。給与による所得であれば、給与所得として、不動産の貸付による所得であれば、不動産所得として、確定申告を行うということです」 |
| 社長 |
「ということは、LLPから配分された所得がどのような所得なのかによって、計算が変わるということだね」 |
| 税理士 |
「はい。LLPが不動産貸付を行っているのであれば、その所得は、不動産所得として計算しますし、物品販売やサービスの提供などの事業を行っているのであれば、その所得は、事業所得として計算することになります」 |
| 社長 |
「なるほど。ところで、確定申告を行う上で何か注意すべきことはあるの?」 |
| 税理士 |
「はい。まず、個人組合員の確定申告は、1月1日から12月31日、つまり1年間に生じた所得を計算し、確定申告することになります。その場合、LLPの事業年度が、個人の確定申告の計算期間と同じであれば問題ないのですが、例えば、LLPの事業年度が4月1日から3月31日の場合などは、個人の計算期間とLLPの計算期間がずれてしまいます」 |
| 社長 |
「その場合は、どのようにして個人の確定申告を行うの?」 |
| 税理士 |
「はい。LLPの計算期間終了の日の属する年分の所得として確定申告を行うことになります。例えば、先ほどのケースのように、LLPの計算期間が毎年4月1日から3月31日である場合には、個人組合員の平成18年分の所得税の確定申告の計算は、平成17年4月1日から平成18年3月31日までのLLPの計算期間を個人の所得に取り込んで、確定申告を行うことになります」 |
| 社長 |
「個人組合員の計算期間に合わせて、LLPでいちいち決算を組んでいたら大変だものね。他に注意すべきことはあるのかな?」 |
| 税理士 |
「はい。LLPに赤字が生じた場合の所得の計算については、注意が必要です」 |
| 社長 |
「そうか。LLPはトンネルだから。LLPに赤字が生じた場合には、その赤字についても各組合員に配分されるということになるね」 |
| 税理士 |
「個人組合員の所得税の計算上、不動産所得、事業所得、山林所得、譲渡所得について、赤字が生じた場合には、一定のルールに基づいて、他の所得の黒字、例えば、給与所得などと相殺できるというルールになっています」 |
| 社長 |
「ということは、LLPで不動産貸付を営んでいて、赤字が生じた場合には、不動産所得の赤字として他の所得の黒字と相殺できるということになるの?」 |
| 税理士 |
「原則的な取扱いはそのようになります。しかしながら、LLPから配分される不動産所得、事業所得、山林所得から生じた赤字については、そのすべてが他の所得の黒字と相殺可能ということではありません。各個人組合員がLLPに出資した金額をベースに計算した一定額までしか赤字を取り込めないというルールになっています。その一定額のことを調整出資金額といいます」 |
| 社長 |
「赤字の取り込みは限度があるということなんだね。なぜ、そのような取扱いになっているんだろう?」 |
| 税理士 |
「それは、LLPの有限責任制と関係があります。LLPの組合員は、有限責任ですので、赤字についてもその範囲まで。つまり、各組合員が出資した金額までをベースに考えるということなんです」 |
| 社長 |
「なるほど。LLPがおかしなことになっても、組合員の責任は出資金額の範囲内ということだから、赤字もその範囲までということなんだね」 |
| 税理士 |
「そういうことです。ところで、赤字の上限金額である調整出資金額については、計算が複雑ですので、休憩後にお話します」 |