Mail Magazine SUSUME!
信託のすゝめ!
第1回  信託とは?
第2回  信託の機能
第3回  委託者とは?
第4回  受託者とは?
第5回  受益者とは?
第6回  その他の登場人物
第7回  新しい信託
第8回  信託の税制の基本的考え方
第9回  自益信託と他益信託
第10回 信託業法
第11回 信託できる財産
第12回 新しい信託その2 〜自己信託[1]〜
第13回 新しい信託その3 〜自己信託[2]〜
第14回 信託の設定方法
第15回 遺言信託
第16回 新しい信託その4 new
■新しい信託[連載第7回]
社長 「信託に関わる登場人物は、だいたいイメージができたよ。その上で活用法とかもっと具体的なお話を聞きたいと思ってるんだけど」
税理士 「はい。その前に、信託についてのルールを定めているのは、信託法という法律なのですが、この信託法がこの度、大幅に見直されましたことは、以前お話ししたと思います。ここで改めて、信託法がどのように変わったのかを整理したいと思います」
社長 「頼むよ、しっかり勉強するから」
税理士 「信託法の大幅な改正は、約84年ぶりと言われています。会社法も大きな改正だったのですが、今回の信託法の改正もかなり大きな改正と言えます」
社長 「84年ぶり!? それはスゴイね。改正によってどんなことが変わったの?」
税理士 「はい。細かな部分から大きな部分まで、様々に改正されているのですが、ここでは、ポイントを絞ってお話しましょう」
社長 「うん。できるだけ簡単にね」
税理士 「(笑)。受益者保護の考え方が強化されました。従前は、財産を信託した委託者にも一定の権利を認めていたのですが、そもそも信託の仕組みとして、財産を信託した委託者は、信託がスタートした後は、当事者としてはほとんど関係ないといえます。そこで、信託の中で重要視すべきは誰かとなった場合に、信託から利益を受ける受益者を重視する考え方を強めました。先ほど、受益者について説明した際にも触れましたが、受益者の権利行使を保護するために信託監督人などが創設されました」
社長 「なるほどね。受益者保護の考え方は先ほど説明してもらったよね。確かに信託で一番の当事者は利益を享受する受益者だものね。他にポイントは?」
税理士 「はい。新たな仕組みが創設されました。まずは、自己信託です。自己信託とは、財産を信託する委託者自らが受託者となり、財産を信託するものをいいます。自分の財産を信託することで自分の固有財産から切り離す。そんなイメージです」
社長 「へえ〜。自分で自分の財産を信託してしちゃうんだ。どんな活用イメージがあるのかな?」
税理士 「例えば、企業の場合は、ある事業部門を自己信託して、投資家にその事業部門の収益に基づいた受益権を発行し、資金調達を行う方法などが考えられます。個人の場合は、障害を抱える子などのために、自分の財産の一部を自己信託し、子の為に切り離しておくなどの活用法が考えられます。詳しくは、後ほどご説明しましょう」
社長 「面白そうだね。他に新しい仕組み、あるの?」
税理士 「他には、事業信託が可能になったと言われています。先ほどの自己信託の企業の例のようなケースですが、従来は、財産だけしか信託が認められなかったのが、負債も併せて信託することが可能になりました。結果として、企業であれば、事業そのものを信託することが可能になったと言われています。更に目的信託という仕組みも創設されました。目的信託とは、受益者の存在しない信託です。生まれてくるであろう孫を受益者とするといった信託が可能になります。それぞれの信託の詳細については、後ほどご説明しますね」
社長 「84年ぶりの改正で、面白そうな仕組みがたくさん創設されたんだね。話を聞くのが楽しみだよ」
>>> NEXT
HOMEに戻る